ズワイガニを増殖させようと話

2010-11-18

漁業者の生産の場所である漁場を、生物学的な理由だけで保護区として閉鎖するのは難しい。しかし、将来に向けて現在の糧を割いてまで、ズワイガニの資源を保護しようとする船頭らの姿勢は尊いもので、心に焼き付くものを感じた。そして、「建前」ごとの多い水産資源の保護対策を、ズワイガニに限っては「本音」で話し合えた満足感から、不安はあっても事業として進めることとなった。ズワイガニの増殖保護区は、丹後町沖合二十数キロ、水深二百七十から二百八十メートルにかけて、一辺の距離がニマイル(約三・六キロ)の正方形の海域と決まった。この海域を京都府の第一保護区とするなら、面積は違うが第二保護区は雌の放卵場所で水深二百四十メートル辺り、第三保護区は第一と同じ機能を期待して水深三百数十メートルにそれぞれ完成した。保護区を作ってズワイガニを増殖させようと話がはじまってからざっと十年の月日が過ぎ、あと第四保護区を経ケ岬沖合に作る計画がある。