対極にして究極の2大ビジネスモデル

2011-06-20

ユニクロ、しまむらにとっての僥倖は、アパレル分野で強大な問屋勢力がなかったことに尽きる。たとえば、医薬品や食品分野には軒並み「メガ卸」が居並ぶ。この部門はメーカー自体が強大だから、問屋もそれに伍していく規模と体力が求められる。いわば究極の強者対強者の取り組みであり、そこに(弱小資本の)新興勢力が育つ余地はほとんどない。対するアパレルは、手工業的労働集約型産業としてその参入障壁が低いこともあり、夥しい数の零細規模メーカーや問屋が今でも機能している。逆に言えば、アパレルは販(小売)サイドから製、配のラインロビング(部門奪取)が最もやりやすい分野だったと言え、それが「僥倖」たる所以である。真に問屋に頼らなくてもいいビジネスをしようと思えば、ユニクロのように完全SPA企業になるか、あるいはしまむらのように、物流を含めて自ら問屋機能を内包する究極の集荷型企業になるかの両極しかない。そしてこの2大流通ビジネスモデル(SPAと集荷方式)は、それぞれのやり方を徹底することによって、その強さと競争力が極大化する。少なくともユニクロとしまむらは、いっさいの妥協をせず、それをきわめることによって両極のナンバーワンに上り詰めた。その逆がGMSの衣料品売場である。ユニクロ、しまむらの両ビジネスモデルに幻惑され、どちらへも中途半端に追随することで、結局どっちつかずの中間域に入ってしまった。しかも問屋依存度の高さは相変わらずという最悪のパターンで、これではGMS衣料の迷走と自滅は目に見えている。