米国のスタイリストは、企業全体の商品スタイルを決定する役割を持つ。企業のポジショニング、時代の流れ、ファッション・トレンド、ライフスタイルトレンドなどを総合的に分析して、企業が進めるべきスタイルを提案する。強い権限を持った副社長クラスがスタイリストを務めるケースが多い。日本、フランス、米国のスタイリストを並べてみると、米国はマネージングディレクター、フランスはクリエイターと言い換えてもよい。一方はビジネスの創造者、一方はものを作る本当の意味での創造者である。この二つに比べると、日本のスタイリストは地位や仕事の内容につかみにくいところがある。ただ、ファッション・トレンドやライフスタイルトレンドなどの時代の流れをふまえて、今のスタイルをビジュアルに提案している点では創造的な仕事である。最近のように、一つのブランドやイメージでスタイルを作るのではなく、さまざまな要素をミックスして作るスタイルが流行している中で、その要素はさらに強まっている。